アナログ狂信者
Twitterでアナログ工程の話題になったんでちょっとまとめときます。せっかくの会話を無駄に流すのもなんだし、アナログ工程まとめたいなぁって思ってたんで良い機会だ。
※記事に使用してるサンプルは同人誌で作った原稿です。商業のクオリティと大差ないです、多分。
あと今回のは私的な作業工程なんで役に立つ人もいれば全く役に立たない人もいます。これも漫画を描く1つの作業パターンなんだな程度に読んでくれればいいです。あと無駄に長いです、ごめん。
■ネーム

ネームは大まかに「下書きの下書き」って感覚です。設計図みたいなもんか。
1ページの中に何を描くか決める程度です。下書きの段階で構図やら変わったりします。でも基本ここから大きくズレることはないかな?商業もこれと大差ないです。
ネームと下書きを兼ねる作家さんが多いみたいです。自分はそんな効率的なこと出来ないんで…まぁ…。
■下書き

ペン入れ時に迷わないように結構ちゃんと描きます。たまーにサボります。
下書き時に構図とか間違えた時は一旦パソコンに取り込んで修正して出力します。その方が早いし。
■ペン入れ

ペン入れ。ここまでがアナログ、いわば机の上での作業は完了です。
使用画材はピグマのミリペン。大半のアナログ漫画家さんはつけペンですけど自分はつけペン全く出来ない人間なんで十数年ミリペンで絵描いてます。漫画も全部ミリペン。
大まかな部分を0.1で、細かい部分を0.05でやってます。たまに0.03とかいうクソ細いのも使いますけどあれは如何せんペン先が細いんですぐ潰しちゃいます…。極端な線の強弱つけたい時は0.2とか0.3とかも使います。けど基本2本。ベタはアナログ作業時に潰したり潰さなかったり気分。
ミリペンは消しゴムかけると薄くなるんで基本下書きからトレースします。紙代かかるけど消しゴムかけしなくていいからそこは結構楽かも。
■スキャン、修正

こっからパソコンでのデジタル作業。線を綺麗に見せる為のレベル補正やらトリムマーク(トンボ)はテンプレートで用意してます。使用ソフトはPhotoshopCS3、解像度は600dpiのグレースケール。
ここで塗り忘れたベタやらはみ出した線の修正もしちゃいます。ホワイトはアナログでやってたらキリないし。
■トーン

髪の毛やら影やらのトーンをさらっと。最近は「貼る」感覚より「塗る」感覚。正直ここの工程が一番面倒だけど大事。
あんまり塗りすぎると鬱陶しいんで2、3色におさえて最小限の立体感だけ意識してます、多分。
■文字入れ、仕上げ

同人誌原稿の文字入れも最近Photoshopでやってます(笑)。本当はIllustratorとかでちゃんと文字組みした方がいいんですけど、印刷された時そんな大差ないし(笑)。
コミスタとかデジタルツール使ってる人はトーンの二値化とか色々ありますけど、自分の原稿は基本グレースケールのまんまです。線の二値化はしますけど。
工程的にはこんな感じです。だいぶ省いてるトコもありますけど。デジタルなんて何年経ってもろくに使い方覚えらんねぇから困ったもんです。
※以下感想と持論なんで上記以上に役に立たんかも。
最近はデジタルツールの普及とともにデジタル漫画が増えてきました。自分もトーンはデジタルに頼ってるし。まあ効率的だし、緻密な描き込みが出来るし、アシスタントさんとの分業も楽になったしで漫画家さんの負担はだいぶ解消されたと思います。今多分カラーに至ってはアナログの作家さんの方が少ないかもしれん。
でも自分はペン入れはアナログにこだわってる人間です。狂信者と言ってもいいくらいに。
何がいいかってやっぱ「紙」と「ペン」が接してる瞬間がすごく好きなんですよね。あれたまらん。ガリガリ描いてる瞬間もたまらんし、自分が生み出したものが目の前にあるのがすごく気持ちいいんですよね。「魂」とも「怨念」ともつかない感情を紙の上に目一杯ぶつける感覚がたまりません。でないとこんな地味で孤独な作業やってません(笑)。
漫画って適当にコマ割って適当に台詞喋らせて適当に絵描いてりゃ漫画になります、極端な話。さらに極端な話どっか1つ以上が優秀ならプロ漫画家にもなれる可能性だってあります。ぶっちゃけ重要視する要素は人それぞれてんでバラバラっていう身も蓋もない話で(笑)。
自分は割と「テンポ」だったりキャラの「表情(感情)」だったりを重要視してます。ほんとは良いストーリーが描ければいいなぁとは思いますけど、そこはまぁ…経験とセンスが足りてないってだけで…うん…。
で、まぁそのテンポだったり表情を的確に表現出来るのが今のスタイルなんです。紙を目の前にしてあれこれ考えて捻り出してガリガリ描くのが性に合ってるんでしょうね。モニター越しのものはあんま信じないタイプなんで。
あとまぁ個人的には結構自分ズボラなんですよね。すぐ手抜くし。デジタルだとその粗がすぐわかっちゃうから嫌なんだよなぁ…。その点アナログは多少適当にやっても大丈夫!(←?)
ていうのは半分冗談ですけど、まぁ長年それで絵描いてきたんで今更環境変えれないし変える気もないです。デジタルは初期費用だけであとはそんな金かからんけどアナログってトーンまでアナログだと費用バカになんないんだよね…。それでも好きだからしゃあない。しゃあないんだよ。
でもデジタルツールの初期費用ハンパじゃないけどな…。
漫画だけじゃないけど「絵を描く」ことって「表現したいこと」で使うツールはがらっと変わると思います。今使ってるツールに疑問を持ったり行き詰まったりしたらツールを変えてみるのもいいかもしんないですよ。そして皆アナログでガリガリ描けばええんや!(狂信者黙れ)
※記事に使用してるサンプルは同人誌で作った原稿です。商業のクオリティと大差ないです、多分。
あと今回のは私的な作業工程なんで役に立つ人もいれば全く役に立たない人もいます。これも漫画を描く1つの作業パターンなんだな程度に読んでくれればいいです。あと無駄に長いです、ごめん。
■ネーム

ネームは大まかに「下書きの下書き」って感覚です。設計図みたいなもんか。
1ページの中に何を描くか決める程度です。下書きの段階で構図やら変わったりします。でも基本ここから大きくズレることはないかな?商業もこれと大差ないです。
ネームと下書きを兼ねる作家さんが多いみたいです。自分はそんな効率的なこと出来ないんで…まぁ…。
■下書き

ペン入れ時に迷わないように結構ちゃんと描きます。たまーにサボります。
下書き時に構図とか間違えた時は一旦パソコンに取り込んで修正して出力します。その方が早いし。
■ペン入れ

ペン入れ。ここまでがアナログ、いわば机の上での作業は完了です。
使用画材はピグマのミリペン。大半のアナログ漫画家さんはつけペンですけど自分はつけペン全く出来ない人間なんで十数年ミリペンで絵描いてます。漫画も全部ミリペン。
大まかな部分を0.1で、細かい部分を0.05でやってます。たまに0.03とかいうクソ細いのも使いますけどあれは如何せんペン先が細いんですぐ潰しちゃいます…。極端な線の強弱つけたい時は0.2とか0.3とかも使います。けど基本2本。ベタはアナログ作業時に潰したり潰さなかったり気分。
ミリペンは消しゴムかけると薄くなるんで基本下書きからトレースします。紙代かかるけど消しゴムかけしなくていいからそこは結構楽かも。
■スキャン、修正

こっからパソコンでのデジタル作業。線を綺麗に見せる為のレベル補正やらトリムマーク(トンボ)はテンプレートで用意してます。使用ソフトはPhotoshopCS3、解像度は600dpiのグレースケール。
ここで塗り忘れたベタやらはみ出した線の修正もしちゃいます。ホワイトはアナログでやってたらキリないし。
■トーン

髪の毛やら影やらのトーンをさらっと。最近は「貼る」感覚より「塗る」感覚。正直ここの工程が一番面倒だけど大事。
あんまり塗りすぎると鬱陶しいんで2、3色におさえて最小限の立体感だけ意識してます、多分。
■文字入れ、仕上げ

同人誌原稿の文字入れも最近Photoshopでやってます(笑)。本当はIllustratorとかでちゃんと文字組みした方がいいんですけど、印刷された時そんな大差ないし(笑)。
コミスタとかデジタルツール使ってる人はトーンの二値化とか色々ありますけど、自分の原稿は基本グレースケールのまんまです。線の二値化はしますけど。
工程的にはこんな感じです。だいぶ省いてるトコもありますけど。デジタルなんて何年経ってもろくに使い方覚えらんねぇから困ったもんです。
※以下感想と持論なんで上記以上に役に立たんかも。
最近はデジタルツールの普及とともにデジタル漫画が増えてきました。自分もトーンはデジタルに頼ってるし。まあ効率的だし、緻密な描き込みが出来るし、アシスタントさんとの分業も楽になったしで漫画家さんの負担はだいぶ解消されたと思います。今多分カラーに至ってはアナログの作家さんの方が少ないかもしれん。
でも自分はペン入れはアナログにこだわってる人間です。狂信者と言ってもいいくらいに。
何がいいかってやっぱ「紙」と「ペン」が接してる瞬間がすごく好きなんですよね。あれたまらん。ガリガリ描いてる瞬間もたまらんし、自分が生み出したものが目の前にあるのがすごく気持ちいいんですよね。「魂」とも「怨念」ともつかない感情を紙の上に目一杯ぶつける感覚がたまりません。でないとこんな地味で孤独な作業やってません(笑)。
漫画って適当にコマ割って適当に台詞喋らせて適当に絵描いてりゃ漫画になります、極端な話。さらに極端な話どっか1つ以上が優秀ならプロ漫画家にもなれる可能性だってあります。ぶっちゃけ重要視する要素は人それぞれてんでバラバラっていう身も蓋もない話で(笑)。
自分は割と「テンポ」だったりキャラの「表情(感情)」だったりを重要視してます。ほんとは良いストーリーが描ければいいなぁとは思いますけど、そこはまぁ…経験とセンスが足りてないってだけで…うん…。
で、まぁそのテンポだったり表情を的確に表現出来るのが今のスタイルなんです。紙を目の前にしてあれこれ考えて捻り出してガリガリ描くのが性に合ってるんでしょうね。モニター越しのものはあんま信じないタイプなんで。
あとまぁ個人的には結構自分ズボラなんですよね。すぐ手抜くし。デジタルだとその粗がすぐわかっちゃうから嫌なんだよなぁ…。その点アナログは多少適当にやっても大丈夫!(←?)
ていうのは半分冗談ですけど、まぁ長年それで絵描いてきたんで今更環境変えれないし変える気もないです。デジタルは初期費用だけであとはそんな金かからんけどアナログってトーンまでアナログだと費用バカになんないんだよね…。それでも好きだからしゃあない。しゃあないんだよ。
でもデジタルツールの初期費用ハンパじゃないけどな…。
漫画だけじゃないけど「絵を描く」ことって「表現したいこと」で使うツールはがらっと変わると思います。今使ってるツールに疑問を持ったり行き詰まったりしたらツールを変えてみるのもいいかもしんないですよ。そして皆アナログでガリガリ描けばええんや!(狂信者黙れ)
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| 林檎の備忘録 | 17:42 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑